瀬戸内海国立公園 寒霞渓(かんかけい)
四季それぞれに織りなす豊かな大自然に恵まれた瀬戸内海国立公園の中心地、小豆島。そのほぼ中央に位置する寒霞渓は島の最高峰星ヶ城山と四方指の間にある渓谷です。
寒霞渓は、約1300万年前の火山活動によってできた安山岩層や火山角礫岩層などの岩塊が長い年月の地殻変動や風化と侵食によって多種多様の奇岩と崖地が絶景を創りあげた。
この特異な地形からなる渓谷は日本三大渓谷美のひとつとして賞され小豆島が世界に誇る景勝地となっている。
奇岩の渓谷美として知られる寒霞渓は日本書紀にも記述がある景勝地で、元々は鉤懸山、神懸山などと呼ばれていたが明治11年(1878年)に儒学者の藤澤南岳により寒霞渓と命名された。
その後、多くの地元の方々の尽力により景勝が守り継がれていくなかで、その高い観賞上の価値が認められ大正12年(1923年)に国の名勝に指定、昭和9年(1934年)に日本で最初の国立公園(瀬戸内海国立公園)の代表的な景勝地として指定された。
深い渓谷を行くロープウェイから望む、瀬戸内海の素晴らしい景色も見逃すことはできない。
登山道をゆっくり歩きながら、珍しい動植物に会えることも楽しみのひとつになる。